アートメイクとタトゥーの違い

アートメイクとタトゥーの違い

基本的な違い

目的の違い

目的の違い

アートメイクは主に眉毛やアイライン、リップなどのメイクアップを長期間にわたり定着させることを目的とした医療行為です。日常のメイク時間を短縮したい方や薄くなった眉毛や唇の輪郭を自然に整えたい方などに選ばれています。あくまでも自然な印象を重視し「メイクをしていない状態でも整った印象」を目指すものです。

一方、タトゥーは芸術的な表現や装飾を目的としています。デザイン性が高く、個性的な絵柄や文字などを身体に刻むことで、自分らしさを表現するためのものです。ファッションや信条、記念など様々な理由で入れられています。

施設の違い

アートメイクは医療行為として位置づけられているため、医師や看護師など医療資格を持つ者が在籍する医療機関や、医師の指示の下で施術を行う施設でのみ施術が可能です。医療機関としての衛生管理や安全管理が徹底されています。

タトゥーは、タトゥースタジオや個人のアーティストによって施術されることが多いです。日本では法的に明確な位置づけがないため、施術者に特定の資格は必要とされていません。

技術的な違い

使用する色素の違い

アートメイクで使用する色素は、医療用として認可された成分で作られており、アレルギー反応が起きにくいように配慮されています。また、長期的な持続を目的としているため、徐々に体内で分解・吸収されるように設計されています。色の種類も肌の色に近い自然な色味が中心で、眉毛や唇の色に調和するよう選ばれます。

タトゥーの色素は永久的な定着を目的としており、より濃く鮮やかな発色を実現するための成分が含まれています。多様な色彩表現が可能で、青や緑、赤など鮮やかな色も多用されます。

施術方法と使用機器の違い

施術方法と使用機器の違い

アートメイクでは、医療用に設計された専用の機器を使用して施術を行います。一般的に非常に繊細で細かい作業が可能な機器や道具を使用し、自然な仕上がりを重視して施術します。施術時間は部位や方法によって異なりますが、通常は比較的短時間で完了することが多いでしょう。

タトゥーでは、皮膚により深く色素を入れるための専用機器を使用します。アートメイクと比較してより永続的な色素の定着を目的としているため、施術方法や機器にも違いがあります。

デザインの大きさや複雑さによって施術時間や回数は異なりますが、アートメイクよりも長い時間を要することが一般的です。また、線や陰影など様々な表現技法が用いられ、芸術性の高い作品を生み出すための専門的な技術を要します。

アートメイクとタトゥーの違いのまとめ

アートメイク タトゥー
目的 メイクアップを長期間定着させる 芸術的表現や装飾の意味がある
施術場所 医療機関のみ(医師・看護師など有資格者が施術) タトゥースタジオや個人アーティスト(特定資格不要)
使用色素 医療用成分で徐々に分解・吸収される 濃く鮮やかな発色でほぼ永久的に定着する
方法 専用の医療機器を使用し、皮膚の浅い層に入れる 専用の機器により皮膚の深層に色素を入れる
部位 眉毛・アイライン・リップなど 体のあらゆる部位
持続期間 約1~3年(徐々に薄くなる) 半永久的